足尾銅山「本山坑エリア」廃墟観光 ~ 産業遺産の歴史と現在の景観 ~

管理人の little entrepreneur(@litpre_libelife)です。

 

日本史の教科書にも載っている「足尾銅山鉱毒事件」で有名な足尾銅山の産業遺産を散策した時の記事です。

 

首都圏から向かったので、わたらせ鉄道で相老駅から乗りました。

そこから目的地の間藤駅までは、なんと1時間半!

 

今回は、電車の遅延の影響で乗り換えの時間がほとんどなく、お手洗いに行きそびれ、長い時間我慢をすることに…

これは田舎の駅あるあるなんですが、駅舎が対岸にあるので十分な時間がないとマジで大変なことになります。笑

 

 

 

わたらせ鉄道の終着点「間藤駅」の廃線跡

 

そんなこんなで、わたらせ鉄道の終着点の間藤駅に到着です。

 

閑散とした間藤駅の駅舎です。

レトロな雰囲気でいいですね。

 

ここは、カモシカが見られることで有名らしい。

 

間藤駅は鉄道の終着駅ですが、実はその先には以前に利用されていた線路の跡があります。

 

間藤駅の先にある廃線路です。

この寂れた感じがなんとも…

 

線路内は立入禁止のため、限界まで近づいて撮影しました。

 

駅舎に描かれたカモシカも印象的ですが、廃墟好きとしてはこの廃線跡も間藤駅の魅力的です。

 

 

「上の平」と呼ばれる工場労働者の社宅跡

 

間藤駅からしばらく進むと、上の平と呼ばれるかつて銅山で働いていた労働者の社宅が残ってます。

 

建物はそれぞれ番号が振られており、全て廃屋で中はもぬけの殻でした。

 

トンボがとまった。廃屋を背景に…

 

ここは倉庫として利用されていた様子の建物です。

倉庫の内部は長いこと手つかずなようで、蔦が侵食してます。

 

室内は見渡す限り蔦が広がります。

それにしても美しい光景だ…

 

蔦が絡まる窓。個人的に物凄く惹かれます。

 

破れた天井と所構わず生い茂る蔦が素晴らしい廃墟感を醸し出している。

 

蔦と廃墟の織りなす緑の芸術。

 

天井が剥き出しになり、蔦に覆われています。

蔦の廃墟は何故こうも心を震わせるのだろうか…

 

スコップやバケツ等、当時使われていたものがそのまま放置されてます。

 

なんらかの器具が収納されていますが、用途が全然わからない笑

この場所も今ではもう、すっかり忘れ去られてしまったんだろうな…

 


得体の知れない機械のような物体も残ってます。

 

外観はこんな感じ。うん、素晴らしい…

 

他の建物も蔦で覆われており、時の流れを感じました…

 

いつの間にか蔦と廃墟の虜に…

 

窓に蝶々が一匹とまっていました。

 

薄暗い廃屋に蝶々が映える。

 

 

「間藤水力発電所跡」の遺構

 

上の平の社宅跡のあった丘を下ると、ひときわ目立つ鉄管があります。

 

かつて、ここには間藤水力発電所がありました。

動力所のエネルギーを薪や木炭から水力発電に変えるため、ドイツのジーメンス社の指示のもと建設されました。

 

渡良瀬川の流域にも施設の遺構が残されている。

 

こうした発電所の名残として保存された施設の跡も見どころの一つですね。

 

 

更地となった「深沢」集落跡

 

上の平の社宅を後にし、しばらく進むと廃集落があります。

ここは、かつて深沢集落と呼ばれた場所です。

 

防護壁のようなレンガ造りの壁が残っています。

少し高台にあるので、工場の排出ガスに対する健康被害を考えてのことでしょうか。

 

現在は草の茂る更地ですが、以前はここに住宅地がありました。

階段らしき跡が草に埋もれていますね。

 

今ではもう使われていない井戸、いい感じに苔むしている…

 

少し先には、草に覆われた広場がありました。

 

屋根がほとんど剥がれていて侘しい…

 

どうやら、人が住んでいた時代に公園として活用されていた場所みたいだ。

 

錆びついた滑り台がポツンと残っている。

 

かつては憩いの場として賑わっていたのだろうか…

古き良き昭和の残り香を感じた。

 

集落跡の近くには神秘的な雰囲気の神社がありました。

 

誰もいない場所で静かに佇む…

 

 

偶然にもカモシカを発見!

 

道を歩いていると突然、おじさんに声をかけられました。

どうやら川を隔てた対岸にカモシカがいるということ。

急いでカメラを構えます。

 

本当にいた…

 

ズームしてみた。すごく愛くるしい…

 

これはテンションMAXになります。

親切なおじさんに感謝です。

 

カモシカを見た感動が覚めやらない中、意気揚々と散策していると目の前に突如、衝撃的な物体が…

 

探索中に偶然発見した動物の頭蓋骨。

 

正直、ちょっと動揺した…笑

 

躍動するカモシカや朽ち果てた動物の骨等、生命の栄枯盛衰を感じる体験でした。

 

 

廃工場の産業遺産と有形文化財「古河橋」

 

いよいよ、足尾銅山鉱毒事件に強い影響を及ぼした産業遺産群が見えてきます。

 

渡良瀬川に架かる鉄製アーチの古河橋です。

 

橋を渡った先には本山精錬所があります。

 

見事な風格に思わず様々な角度から撮影してしまいます。

 

橋を渡った先にある工場の産業遺産群です。

 

精錬所では銅が生産され、銅山の鉱毒は渡良瀬川によって運ばれていたという…

 

こんな澄んだ色をした渡良瀬川に毒物が流されていたというから恐ろしい…

 

煙突からは亜硫酸ガスが排出され、人々は煙害に苦しみ、この地にあった村は消滅しました。

かつて多くの命を脅かしていた煙突からは、現在でも禍々しい空気を感じます…

 

錆びついた精錬所の関係施設からは、産業の発展に寄与した歴史や稼働していた当時の様子等が想起されます。

 

 

足尾銅山の歴史を伝承する「龍蔵寺」

 

本山坑の産業遺産群にたどり着く前に目に留まったのがこのお寺です。

 

龍蔵寺と呼ばれこの地域で親しまれており、このお寺の目と鼻の先には、先ほどの精錬所の煙突があります。

 

寺のご住職の手記によれば、日々煙害に苦しんでいたようで、その被害は障子を閉めても効果がないほどだったといいます。

 

また、この辺一帯は松木村という集落だったらしく、明治時代に一度大火災で全焼しました。

 

「廃村松木村無縁塔」と呼ばれる墓石の塔。

村が全焼し移転した後に無縁となった墓を集めて形成されました。

 

この石塔は何か心に訴えかけてくるような感じがして、少し感傷的な気持ちになった…

 

墓地には他にも本山の労働者や親方の墓もあり、この地域の歴史を伝える大切な遺産です。

 

 

本山抗に位置する「動力所」の廃墟

 

古河橋の先の道を少し進むと、なにやら只ならぬ雰囲気の建物が…

 

若干バランスが悪い感じに見えますが、倒壊はしていない様子。

ここは廃墟と化した動力所とのこと。

 

建物には立入禁止の札があります。

 

厳重に閉ざされた開かずの扉…

 

建物の中の様子を隙間から覗くことができました。

 

屋内には大型のコンプレッサー等の機械がそのまま残っています。

 

他にも工場に関係ありそうな施設が散見されます。

 

かつて、この地で栄えた産業の残り香のようなものを感じました。

 

 

足尾銅山本山坑エリアを探索して…

 

今回は、わたらせ鉄道の終着点である間藤駅で足尾銅山本山坑エリアを探索しました。(巡れなかった場所もありますが…)

産業遺産群はどれも原型を留めた状態で保存(放置かも?)されており、実際に目にすると物凄い迫力がありました。

 

廃墟が放つ独特の美しさに魅せられるだけでなく、産業遺産の壮大な歴史も肌で感じるような旅でした…

 

この地域の遺構は「負の遺産」といえるかもしれません。

しかし、産業の発展には犠牲が伴うという史実を私たちに突きつける貴重な資料とも考えられます。

何かを得るためには相応の対価が必要であり、トレードオフということでしょうか…

 

遺構の荘厳な景色もさることながら、その地域の歴史や当時の住民の生活に思いを馳せてみることも廃墟探索の魅力だと思います。

 

今回はこの本を参考に記事を書きました。

 

足尾銅山 歴史とその残照

小山 矩子

文芸社

 

足尾銅山の各エリアの歴史や産業遺産に関する詳細な説明が書かれており、これ一冊で様々な知識がつくことは間違いないです。

足尾銅山へ行く際に前もって読んでおくと、より楽しく観光できますよ。

 

私は観光した後に読みましたがw(おいっ!)

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ABOUTこの記事をかいた人

little entrepreneur

「さとり世代」と呼ばれる若者です。 なんでもやりたがり屋な性格のため、現在は投資を中心として、いろいろなことに挑戦しております。 人生の目標は、自分らしく自由に生きること! 趣味:読書、廃墟探索、史跡巡り、音楽鑑賞、サッカー観戦、英語学習 投資:FX(外国為替証拠金取引)、仮想通貨、インデックス投資、ETF(上場投資信託)